休日の昼下がりにスーパーカブに乗り、公園に向かった。まだまだ体に当たる風は冷たい。
公園の駐車場に着くと満車状態。でも私はカブ。しれっと道端に停めた。カブの機動力とコンパクトさに改めて納得していると、アゴを人差し指で触りながら首を傾げた淑女が私に尋ねてきた。
「これは、カブなの?」と。やれやれ。めんどくさい相手に捕まってしまったようだ。覚悟を決め、会話をはじめた。
「私も若い頃は乗っていたのよ」「250ccにね」「学校サボって走ってたのよ」「もう乗れないわ、私80だから」
およそ80歳には見えない。肌のハリやしっかりした足取り、そして目をキラキラと輝かせながら思わず笑ってしまう話をちゃめっ気たっぷりにしゃべる。子どものような無邪気さに感動した。最初の印象とは真逆で、むしろお話してくださったことに感謝したい。叶うならば、スタバでお茶でも。
その彼女に別れ際に言われたこと。「若いうちに何でもやっておきなさい」
初対面の私にこのタイミングで何故それを伝えてきたのか。
春の始まりを告げられたみたいだ。
梅といえばメジロ。そう、ウメジローを今年もパシャっと。だけど50mmマニュアルフォーカスレンズでは私には無理ゲー。
無理かもしれないと思うのは経験という足し算から導き出した私の答えである。
未体験ならば、とりあえずやってみることが大切である。淑女が仰っていた通りで、チャレンジすることはチャンスをつくることになる。だけど、チェンジ(変化)を求めていない人の場合、チャレンジは程々に。
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