【小銭の熱量】

【Black&White】

とあるコインパーキングに車を停めて野暮用を済まし車に戻る。さて出庫!窓ガラスを下げて駐車券を入れる。請求額は400円。コインケースを手にするが、100円玉が1枚足らない。財布から札を出そうと確認する、全く入ってない、、所持金433円。請求額400円。そう、無銭駐車ではない。足りてるんだけど100円玉3枚にあとは10円玉と5円玉と1円玉。精算機の対応は100円玉からの受付。駐車場の能書には明記されている。落ち度は100%私だ。一銭を笑う者は一銭に泣く。これはピンチだろ、管理会社に電話だ。

「はい。○○パークスです。」

『すみません、手持ちのコインが足らないんです。10円玉などはあるんですが、、』

管理会社とやりとりしていて全然気付かなかったけど、私の車の後ろには長蛇の列ができていた。バックミラーを見ると若いカップルが楽しげに喋ってる。

「精算キャンセルボタンを押し、車を停めなおして両替してきてください」

『いや、それが私の車の後ろに、、、』

プーーーーーーーーーーーッッ!!!!

クラクションという名の激しい主張。ごめんごめんとパッと横を見るとサイドミラーにイキッた兄ちゃんが。「なにしてんだよ!はやくでろ、、、、」

『金が足りないんだよ!』

やってしまった。私が隠し持っている負の勢力がつい出てしまった。私の抑えきれない感情は私の声帯を震わし、私の社会の窓(口)からエネルギーの塊として飛び出てしまった。

事実を勢いに任せて放った私の大きな声にイキッた兄ちゃんはすごすご撤退(両替してくれてたら神)、受話器越しに聞いていた駐車場管理会社の方は「、、今、ゲートを上げますのでそのまま退場してください。」と。

『いやいや、すみません。利用料金は振り込みでも構いませんか?』

「いいえ、今回はそのままお帰りくださいませ。」

『え、、、』

押し問答を繰り返し、結局はお金を払うことはなかった。機転を効かせた対応にも、己の小ささにも驚きつつ、私は出庫した。本当に面目無い。次に利用する時は無駄に長時間停めてしっかりとお支払いしたい。

言い訳を聞いてもらえるのならば、キャッシュレス派なのでカード対応希望、、、。いやいやすみませんすみません。コインパーキング利用時は小銭の用意をしておきます。“コイン”パーキングだもんね、すみませんすみません。

以下、撮影してから時間が経ってしまった写真たち。写真に鮮度はない。私がファインダー越しにみた今年の春詰め合わせ。

 

 

 

カメラ Nikon Z8

レンズ voigtlander 28mm f1.5/50mm f1/75mm f1.5/Nikon Z70-200mm

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